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2010年3月7日(日) 2010Jリーグ ディビジョン2 第1節
日立柏サッカー場 キックオフ:13:04
柏レイソル 2−1(前半1−0) 大分トリニータ
  得点:31分(柏)10フランサ、63分(柏)10フランサ、70分(大分)10キム・ボギョ
  試合時間;90分 ロスタイム:前半1分、後半3分

入場者数:7,680人
天候:雨一時曇り 風:弱風 気温:5.9℃ 湿度:86% ピッチ:全面良芝、水含み
主審:村上伸次(むらかみ しんじ)
副審:中原美智雄(なかはら みちお)、前田敦(まえだ あつし)
第4の審判員:鳥居靖(とりい やすし)
マッチコミッショナー: 大澤隆(おおさわ たかし)
実行委員:河西晋二郎(かさい しんじろう)、運営担当:廣川邦生(ひろかわ くにお)
記録員:大宮純一(おおみあ じゅんいち)

J2でレイソルイ開幕戦勝利!
 いよいよJリーグが開幕。6日(土)の試合ではリーグ戦4連覇を狙う鹿島アントラーズが浦和レッズに2対0と快勝して好発進をきったほか、川崎フロンターレもアルビレックス新潟に2対1と勝利した。
 ガンバ大阪はは 名古屋グランパスに2対1と敗れ、強豪対決は緊迫したものとなった。
 今日は、J2の柏レイソルほかJ2の各チームの開幕戦が各地で行われる。
 千葉県の日立柏サッカー用では昨年J1にいた柏レイソルと大分トリニータのゲームが行われた。
 冷たい雨がシトシトと降り注ぎ、途中、一度雨はやんだのだが、そのうちまた、雨が降り出し、終わってみると体の芯から冷え切ってしまうような寒さだった。
 両チームとも1年で返り咲くことを目指してキックオフから中盤(ちゅばん)での激しいボールの奪(うば)い合いが行われる。
 レイソルは立ち上がり、動きが固く、トリニータの選手たちが中盤でレイソルのパスをカットしてチャンスを作っていく。
 15分過ぎからレイソルも、持ち味である足元でのボールの取り合いで優位に立ち始める。そして、カウンターから相手の背後をねらうようになる。
 試合が動いたのは前半の31分。左ウイング(サイドハーフ)の田中順也(たなか じゅんや)から右サイドバックの位置からをオーバーラップして高い位置にまで走る村上佑介(むらかみ ゆうすけ)にいいボールがわたった後だ。村上はゴール前に走り込むレイソルの2人の選手めがけてクロスボールを放り込む。
 ニアサイドにいた澤昌克(さわ まさかつ)は、このボールに触ることはできなかったが、DFとGKを十分に引き付けることに成功した。そして流れたボールに飛び込んだのはフランサだった。フランサはボールに右足を出してコースを変えるだけでよかった。
 しかし、見事なゴールだった。
 これで1対0。貴重な先制点となった。前半はこのまま終了。

惜しくも完封は逃すが2対1の盤石の勝利
 後半に入ってもレイソルのパスまわしはフランサが中央にいて華麗(かれい)にボールを捌(さば)いている。
 時折、ボールを待って相手に奪われるという致命的なミスもあるが、相手のボールを奪ううまさは以前のレイソルにもどったようなタフさが出てきた。
 また、田中順也のほかに18歳の右ウイング(サイドハーフ)茨田陽生(ばらだ あきみ)を使い、若い血をチームに投入していることも大きい。
 後半になるとトリニータが逆襲(ぎゃくしゅう)を開始する。だが、後半立ち上がり直後の攻撃を凌(しの)ぐとレイソルに再びチャンスが訪れる。
 何度かいい形を作っているうちに相手陣内(じんない)中央でアルセウがボールをもらうと右サイドに走り込んだ茨田にパスがわたる。茨田はゴール正面中央へボールをもどす。相手DFの頭に当たったがファーサイド、ペナルティエリア内に侵入したフランサのもとへ飛んでいく。
 フランサが胸トラップしてボールをコントロールしていい位置に置いた時点で勝負があった。フランサはボウルがワンバウンドしたところを右足でカーブをかけながらゴール右隅(みぎすみ)に美しい軌道描いてボールを蹴り込んだ。素晴らしいゴールだった。
 その後もレイソルはゲームを支配していたが、アルセウが出した横パスをトリニータの10番、キム・ボギョンがかっさらうと、キムはそのままドリブルを続けゴール正面30m近くの位置から左足で強く低いボールを蹴る。ボールは横っ跳びするレイソルGK菅野孝憲(すげの たかのり)の手を掠(かす)めるようにしてゴロでゴール右隅に吸い込まれてしまう。
 これで2対1。レイソルはやらなくてもいい得点をあげてしまった格好だが、その後パワープレイに変わっているトリニータの攻撃を防ぎ切り、レイソルは開幕戦をものにし、いいスタートを切ることができた。
 トリニータはいい試合を展開しながらもゲームの主導権を握(にぎ)れないまま試合を終えてしまった格好となった。


ゲームのポイント
 シュート数こそほぼ互角(ごかく)だったが、ゲームの支配という意味ではレイソルに分(ぶ)があった。フランサが1タッチでパスを捌くと、それはヒールであったり、バックに単純にもどしたり、だが、簡単にパスを配給しているように見えて、決定的なポイントへパスを出していく。その分、パスコースを事前に読んでボールを奪うとカウンターのチャンスになることが多い。
 それでもフランサがいる位置はたいてい相手陣内であるので、たとえボールをとられても決定的なものにはならない。レイソルの失点はアルセウのミスパスからだが、これがボランチの位置、ほぼセンターサークル付近だったので、前がかりにこれから攻撃に移ろうと走り始めた矢先のパスカットだったので対応が遅れた。
 また、石崎前監督の頃からレイソルの得意技となった足下のボール奪取がこの日も次第に顔を見せ始め、こうなるとレイソルは強かった。その分不用意なパスや対応の遅れからの失点の危険性は高まる。
 トリニータは、昨年・一昨年のトリニータとは全く違うチームになっているようだった。サイドと中央の連携は見事で、これはJ2でも十分通用するはずだ。今日は負けてしまったが、いいチームになるかもしれない。

両チームのフォ−メーション
 柏レイソルは4−4−2と4−3−3を併用(へいよう)していたようだ。GKは菅野孝憲(すげの たかのり)。4バックのセンターバックの右にパク・ドンヒョク、左に近藤直也(こんどう なおや)、右サイドバックに、左サイドバックに小林祐三(こばやし ゆうぞう)。
 中盤(ちゅうばん)はボランチの右に栗澤僚一(くりさわ りょういち)、その左にアルセウ3、右ウイング(サイドハーフ)に茨田陽生(ばらだ あきみ)、左ウイング(サイドハーフ)に田中順也(たなか じゅんや)。
 2トップのFWの右にヒランサ、左に澤昌克(さわ まさかつ)を配置してスタート。
 2対0とリードした70分(後半25分)にトリニータのキム・ボギョンに1点を返されると77分(後半32分)、アルセウに代えて橋本DFの橋本和(はしもと わたる)を投入。橋本を左サイドバックに入れ、その位置にいた大谷秀和(おおたに ひでかず)をアルセウがいたボランチの位置に上げる。さらに83分(後半38分)、田中順也に代えてFWの林陵平(はやし りょうへい)を投入。林をFWNお位置に入れ、澤を左サイドハーフ(ウイング)の位置に下げる。
 3人目は時間稼ぎの意味も含めて村上に代えて藏川洋平(くらかわ ようへい)を投入して、2対1で逃げ切り初戦を飾った。

 対する大分トリニータはボックス型に構えた4−4−2でスタート。GKに下川誠吾(しもかわ せいご)、4バックのセンターバックの右に菊地直哉(きくち なおや)、左にチャン・ギョンジン、右サイドバックに小手川宏基(こてがわ こうき)左サイドバックに小林宏之(こばやし ひろゆき)。
 中盤はボランチの右に姜成浩(かん そんほ)、左に宮沢正史(みやざわ まさし)、右サイドハーフ(ウイング)に東慶悟(ひがし けいご)、左サイドハーフ(ウイング)にキム・ボギョン、2トップのFWの右にチェ・ジョンハン、左に森島康仁(もりしま やすひと)でスタート。
 2対0とリードされた後、70分(後半25分)に1点を返すと、その直後に72分(後半27分)、姜に代えてFWの前田俊介(まえだ しゅんすけ)を投入。前田を右サイドハーフ(ウイング)に入れ、その位置にいた東をボランチの右の位置に下げる。87分(後半42分)、森島に代えて住田貴彦(すみだ たかひこ)を投入。さらに89分(後半44分)、宮沢に代えて身長187センチに柴小屋雄一(しばこや ゆういち)を入れてFWの位置に上げ、パワープレイに出るが、追いつくことはできなかった。

 木村 裕文(KIMURA Hirofumi)

関連記事は「サッカー通信 2010年3月号」(2010年3月中旬発行予定)で
サッカー通信(Japan Football Report)

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